2011,4,10
待ってました!いつの日にかは問われるかと、心待ちにしておりました。
マニアックな情報と受け取られがちですが、それは間違いで、結論から言いますと、警察無線が聴けない時代となったからです。
デジタル化され、新世代の方々は警察無線を傍受すること無く、緊急時にマイクを握らなければなりません。要は、勉強できる方面が狭まった。教材が無くなった。と言うことで、隠語に近い「警察用語」を優先的に掲載したのです。
もちろん今後は、消防用業務波帯(消防・救急・防災ヘリ・消防団・水防団)もデジタル化されますので、行く末は災害時に使われる頻度の高い、司法・行政用語(法律用語)と、専門用語(医療など)の言わば「業界用語」も追記することになるでしょう。
ミニバイブルの通話用語集に、解説(意味合い)を並記することとなると、スペース的に無理な為、D-Bookには「災害用語集」として「第一章: 民間防災って?」に収録してあります。
警察の通信部は、管区局にて毎年「通信技能コンテスト」を開催。110番受理からPC配備、緊配、事件手配など、通話技術をもって、「迅速かつ適切な指示」を行う技能を披露します。
このような「明瞭簡潔」な通話法を、身に付けられる教材であった「警察無線」が聴けなくなった今日では、新世代の方々のオペレーション技能の低下が危惧されるところです。
ついでに「ミニバイブル(当初はミニシステム手帳と称した)」についても書き添えておきます。
ミニバイブルも発足当初から発行しており、記載内容も基本路線で構成してあります。
制作理由の一つとして、「東日本大震災」が発生する以前までは、「阪神・淡路大震災」が近代大都市での発災で、地震災害の歴史を塗り替えた為、多くの穴埋めが必要となったことです。
バイブルのトップコーナーは「阪神・淡路大震災」の裏方を、通信の立場から知っていただくこと。
そして、機器搬入時では、「通信機を誰宛てに渡すのか?」。使用法では、「素人相手の説明には時間がかかる。」など、当時の悔しさ、もどかしさを是非読み取っていただきたいと思い、冒頭にて展開することとしました。
この記事を読み、頭に描けられれば、D-Bookや活動ファイルを閲覧した時には、総括が言わんとする事が理解出来るはずです。
総体的には「初めてマイクを握る方」が使える様に構成してあります。
ここがポイントで、「阪神・淡路大震災」以降、無資格無線機の需要が高まり、特に「特定小電力トランシーバー」が周波数帯増幅、レピーター対応といった機器の利用者が増え、その多くは、通信技術と通話方法、電波法を学ぶこと無く活用されています。
そこで、先ずは「ビギナー」を軸に構成をしようと思ったのです。
さて、平素から緊急性の高い通話は、「警察」「消防」が締めています。
我々も警察・消防と協働するにしても、用語すらわからない状態では、スムースに受け答え出来ないでしょう。その為には「一秒でもロスしない」努力が必要だと言うことです。
それから、警察・消防の用語には、「地方略号」もあり、標準化する必要があるからです。
そういうネタを詰め込んであるバイブルは、正規参加者のみが持てる事で、第二第三の身分証にもなって行きます。
警察無線が聞けた時代は、「聞屋」さんたちも楽だったのですがね。
反面、犯罪者にも有利だったか!(笑)